「やる事リストのタスクは、どんどん消化している。しかし仕事は増え続け、締切をクリアしたら今度はまた別の仕事の締切がある。しかもあまり猶予は無い。
5分も休んではもったいない!なんでこんなに自分には時間が無いのだろう?」 ・・・こんな焦り、ありませんか?
やることをリストアップすると、「量に圧倒されてしまうから書かないんです」と言う方がいらっしゃいます。また、「頭の整理をするためにスケジュールを立てたのに、余計に焦るんです」と言う方も。
「時間が無い」、「忙しい!」と感じるのは、なぜでしょうか?
タイムマネジメント・コーチングでよく出てくる例をご紹介します。
・実際の仕事量と自分の持つ時間を把握していない
自分の可動時間に対する仕事量に不安を持っている方に多いです。つまり、自分の時間の中に仕事が収まりきらないのでは?と思っているのです。しかし、タスクを書き出してみて、タイムテーブルに乗せてみてください。案外、許容範囲であることもあります。いわゆる「見える化」ですね。自分の時間というカバンに、仕事を収めることができれば安心できます。
想定通りの時間に終わらないこともありますね。すべてが上手くいって、邪魔も入らない場合の最短時間で組んでいることが原因です。所要時間がわからない仕事はゆとりをとり多めの時間を予定しておくか、どこかに予定外を吸収するバッファの時間を取ります。
・欲張って予定を詰め込む
この傾向の方は、もともと心のどこかで「予定内に終わるわけがない」とわかっています。現実的ではない計画を立て、上手くいけばラッキーでしょ?と考えているようです。タスクを出しても、精査しませんから、発生した仕事を片っ端からタイムテーブルに乗せてギュウギュウに詰め込みます。
たしかに、予定がたくさん詰まっていれば急いで仕事に取組みますから、自分にプレッシャーをかけながら仕事をするというやり方はあります。
しかし自分に対するプレッシャーが良い方向に出ればパフォーマンスは上がりますが、急いだ結果として雑な仕事になりますし、焦燥感に悩まされるのでは、この場合のやり方として向かないかもしれません。
・一つを完了させていない
仕事を最後まで終わらせないで保留すると、完了感、達成感が持てません。タスクとして翌日以降に持ち越され残っていきます。これも、タスクの量に焦る原因の一つです。仕事の種類として完結が難しいものもあるかもしれませんが、その中で小さな作業に分けて完了したものは「線で消す」(やり方は自由ですが)などすると、少しでも仕事が前進した気分が持てます。その日のうちに区切りを持つことが焦りから解放されるための一つです。
また、やるべきことを終わらせないで、その周辺のことをやっている可能性もあります。たとえば、朝仕事を始めるために、デスク周りの掃除を入念にするような・・・。肝心なことでなく、それに付随する雑多なことばかりをやっても、本丸が片付きません。本質的なことにさっと着手すると、前進していきます。
・他が気になり集中できない
スケジュールを立てても、「今、こんなことやっていていいのだろうか?」「もっと大事な仕事があるのでは・・・?」と思う方がいらっしゃいます。何か忘れ物をしているような焦りです。こんな場合は、スケジューリングのときに、タスクの精査をしていないようです。発生した仕事を自動的にスケジュールに記入すると、やり方や重要性などを考える間もなく、作業としてこなすことになります。
「今日自分がやるべき仕事は何か?」
「一番効果的なやり方は何か?」
「長いスパンの目標とリンクした仕事をしているか?」など、
一旦立ち止まってスケジューリングを考えたいものです。