タイパ(タイム・パフォーマンス)を重視するZ世代の中で、編み物にはまっている方々がいるというニュース(2025/2/12)を見て思ったことを書きます。
編みものは、毛糸を買ってきて、一目ずつ手作業で編み、目指す形になるまで単調ともいえる作業をひたすら繰り返すという、ある意味タイパとは正反対にある営み。
やったことある人は共感してくださるでしょう。編み物はたしかに編んでいる最中は只々手を動かす楽しみがありますし、完成すれば達成感が得られます。しかし、そこに行き着くまでは、結構大変!編み目を飛ばしたり、間違えるとそこまでやり直しが必要ですし、長く編み続けると肩が凝るのです。。。
しかし、そこに若い彼らが悦びを感じていました。
「集中して没頭できる、自分だけのオリジナルができる、自分の欲しいものがこだわって作れる」といったインタビュー内容でした。「スマホを見て時間を潰すより、いい時間の使い方の気がする」と言う女性もいらっしゃいました。
もともとは、K-POPアイドル LE SSERAFIMの SAKURAさんが、インスタで毛糸の小物を編む様子をあげたところ、広まったとのことです。アイドルの影響力は凄いなと、あらためて感心しつつ、こんな素敵な広がりを作ってくれた感謝すら湧きました。
タイムマネジメントで時間の使い方について考えるとき、何のために時間の使い方を改善したいのか?(目的)を考えると思います。
もちろん、そこは各個人様々な意図があるでしょうし、正解不正解はありません。ただ「自分にとっていい時間を過ごしたい」という想いは共通です。
「生き急いでいる」と昔は言われたことがあるせっかちな私ですが、そのせっかちさや、時間効率を求める性質は「時間を作って〇〇したい」に繋がっています。拙著には、ピアノやマラソン、書道のために時間を作っていると書きましたが、その時々によって料理や、読書や部屋の模様替えなど、「〇〇のため」はしょっちゅう変わります。どれも私にとってはいい時間。しかし、得をするのは私だけで、周りは誰も得をしません・・・。(苦笑)
でも、それでいいんだと思います。1日のうちの数パーセントでも私がそうして楽しいことや、やりたいことをして過ごすことで、気分が良くなり、気分が良いまま家族と接することができているなら、これらの無駄な時間は無駄ではないと考えるからです。
今朝見た若い人々も、タイパ(時間効率)とは真反対の行動と見えますが、いい時間を過ごしていらっしゃるようです。効率よく情報収集をしながらスマホをスクロールすることも、無駄と思える豊かな時間を過ごすことも両方できる、ハイブリッドな時間の使い方をしているように思います。
人との対話とか、子育てとか、家事とか、文句の多い相手とか、自分以外の人の健康を考えることとかも、一見面倒に見えることも実は、人生を豊かにしてくれている要素なんだろうと思うのです。
以前TEDで、長生きする老人の多いイタリアのサルディーニャ島で研究をしたものがありました。そこでは、長生きしている老人を世話する人が「おじいちゃんを世話できるのは、私の特権よ!」と言っていたのです。特権?!・・・いや、正直、私には文句の多そうな気難しそうなおじいちゃんに見えましす。しかし、彼女は眼をキラキラさせながら言っていました。おそらく、おじいちゃんのお世話をすることが彼女の幸せになっています。
これは、「ものごとの捉え方」の問題ですよね。
面倒なことでも、楽しく感じられる人って、生きていて最強だと思います。
「お世話=面倒」→「お世話=楽しい」
「タイパ悪い」→ 「ムダでも楽しい」
と感じられる、意義を自分でつけられるといったことが、ラクに楽しく生きていくヒントになるのかもと思ったニュースでした。
さてコーチングも、どなたかアイドルの方が試してくださって、若い方々から日本全国へ広めてくださらないだろうか?(笑)
※画像のイメージはWORDPRESSの生成AIにより作成されました。