最近は、学校のPTAの勉強会などで子供の時間の使い方に関する講演させていただくことが増えました。昨年はある都立高校の保護者の皆様に向けてタイムマネジメント・コーチングの講演を実施し、ご好評をいただきました。

もともと、高校生のタイムマネジメントということでご相談があり、学生も保護者の方もお聞きいただく内容で進めていたのですが、「タイムマネジメント・コーチング」となると子供に対してネタバレになるということで、保護者の方のみ参加される会として実施いたしました。

おおまかな内容は、「高校生にとって知っておくべきタイムマネジメント知識」、「なぜ時間管理をする必要があるのか?」「どういうポイントを押えると良いのか?」「スマホとの付き合い方」「一緒に生活する保護者の方ができることや声掛け例」(たとえば、「勉強しなさい」なんて言いたくないけど、ずっとスマホを見ている時などどう言おう?)などです。そのような講演をご希望の方はお気軽にご連絡ください。ご要望に合わせたアレンジも可能です。(ご参考はこちら

この記事では家族に中高生がいらっしゃるご家庭で大切な時間の過ごし方のポイントを2つお伝えしようと思います。

子供が大きくなると、学校や部活、趣味、友達との予定などで忙しくなり、会話が減ってくることもあります。また、成長の過程で親が煩わしくなり、コミュニケーション自体を避けられることもあります。男子学生のお母さんが、「うちの子、家で何も話してくれないから・・・」と、学校の情報を女子学生のお母さんから聞いている場面も珍しくありません。

だからといって、全く放任でもよいかというとそんなことはありませんよね。基本的に「家はあなたの安心できる場である」という雰囲気を醸成することは大切です。それがあることで、何かが起きたときに打ち明けてくれる可能性が高まるからです。

コミュニケーションはある程度、質より量が必要である場合があります。あらたまって一緒にカフェにでも行き、「さあ、話してごらん!何でも打ち明けて!」と言ってもなかなか言えるものでは無いです。それまでのコミュニケーション貯金があってこその打ち明けに繋がるのではないでしょうか。声掛け、言葉のキャッチボールの回数を増やしていきたいものです。

もう一つ親ができることは、子供の壁打ちになることです。

人は普段から考えていないことは、言葉にできません。
学校でいきなり文系理系選択を迫られても、どちらも差が無い子で将来何をしたいか考えていない場合、途方に暮れてしまいます。考えたことが無いと、選択肢の予備知識が少ないまま選ぶことになりますね。

親がしてあげられることは、本人がやりたいことを聞いてあげることです。世の中にはどんな職業があるのか?その仕事をするとどんな人が助かるのか?自分の得意なことはどんな風に活かせるのか?など、毎回でなくとも部分的にでも少しずつ言葉にしていく中で、考えを深めてもらうのです。

また情報提供も、主観(親の意向)が入ると相手には伝わってしまうので、新聞、テレビ、ラジオなど特定の分野に偏らない広く情報が得られるツールを家に置いておく、流しておくなどもできるかもしれません。
(親の意向を言ってはいけないということではありません。ただ、主張が強いと相手は異なった意見が言いづらいということはあるでしょう。)

もしかしたら黙って聴くのが難しいという点で、家族に対しての傾聴はなかなか難しいものかもしれません。しかし、子供が話すために考えるという時間を作っていくことは、目先の時間術にとらわれない大切なことだと考えます。